パイロットになりたいとおもったものの、下記のような疑問をかかえていませんか?

「パイロットになるにはどうすればいいの?何から始めればいい?」
「パイロットを目指すにはどんな方法があるんだろう?」
「パイロットになるのに必要な費用や期間ってどのくらい?」

実際に飛行機に乗った経験がある人や、ドラマや映画で活躍するパイロットの姿を見て、憧れを抱く人も多いのではないでしょうか。しかし、パイロットになるための具体的な方法は意外と知られていません。

そこで今回は、フライトスクールの運営をおこなっている著者が、今までの知見を活かして、上記のような疑問に加え、下記のような疑問を解消します。

・パイロットになるために必要なこと
・パイロットになるための方法
・パイロットの仕事内容と年収
・パイロットの将来性と需要

この記事を読むことで、パイロットを目指す上での疑問が解消され、目標を叶えるための次の行動を起こすことを実現します。

そもそもパイロットは大きく2種類ある

実は、一概にパイロットといっても大きく2種類あります。それは、プロのパイロットと、趣味としてフライトを楽しむアマチュアのパイロットです。

フライトが仕事!プロのパイロットとして働く

パイロットと聞いて、おそらく多くの皆さんが想像するプロのパイロットです。パイロットといえば、航空会社に所属し、旅客を乗せて操縦するエアラインパイロットのイメージが強いかと思いますが、その他にも、遊覧飛行のパイロットや報道の取材、上空からの遊覧、ドクターヘリ、災害ヘリなど、軽飛行機やヘリコプターの操縦士もパイロットの一種です。

趣味でお休みにフライト!アマチュアのパイロット

趣味としてフライトを楽しむ、アマチュアのパイロットも当然パイロットに含まれます。他者から報酬を得るなどの、事業目的の飛行はできませんが、機体の共同所有をするフライトクラブに加入して、操縦そのものを楽しんだり、海の上や、自分の住んでいる街を飛ぶ遊覧飛行、無償であれば、友達や家族を乗せて飛ぶことができます。また、小型航空機を購入し、自身の操縦で旅行や出張をすることも可能です。

パイロットといっても2種類あることをご理解いただけたと思います。では、パイロットになるにはどのような方法があるのでしょうか?まずは、多くの人が想像するであろうエアラインパイロットになる方法に関して説明します。

プロが教えるエアラインパイロットになる5つの方法

エアラインパイロットになる方法は下記の5つあります。それでは詳しくみていきましょう。

1.航空会社の自社養成枠で入社し、パイロットに(難易度:★★★★★)
2.航空大学校に進学し、パイロットに(難易度:★★★★)
3.私立大学のパイロット養成コースに進学(難易度:★★)
4.フライトスクール・航空留学(難易度:★★)
5.防衛省・海上保安庁パイロットからの転職(難易度:★★★★★)

航空会社の自社養成枠で入社し、パイロットに

難易度: ★★★★★

1つ目の方法は、航空会社の自社養成パイロット枠で入社することです。自社養成パイロットとは、航空会社が、自社のパイロットとして活躍してくれる人を採用し、育てる制度です。JAL、ANA、スカイマークの航空会社が募集しており、パイロットになるために必要な費用はすべて自己負担ではなく、会社が負担をしてくれるので、就活生の人気も非常に高いです。

採用枠は50名程度で、倍率は100倍を超えると言われる超難関です。試験では、健康状態やバランス感覚、英語力、コミュニケーション能力、判断力など幅広い適性が問われるため、ハイレベルな能力が求められます。また、対象者は、大卒または院卒の学生のみです。そのため、目指すことができる人は限られています。

自社養成枠の試験の流れは下記の通りです。(2024年度入社募集)

試験の流れJALANAスカイマーク
ステップ1エントリーシートプレエントリー、Flight Crew Assessment Test(FCAT)受験エントリーシート
ステップ2テストセンター、
心理適性検査
エントリーシート書類選考
ステップ31次面接個人面接、
航空適性検査
グループ面接、
グループディスカッション、
適性検査
ステップ42次面接個人面接、
英会話試験
個人面接、
英語面接
ステップ5英会話試験飛行適性検査
ステップ6飛行適性検査身体検査
ステップ7航空身体検査役員面接
ステップ8最終面接
自社養成枠の試験の流れ

航空会社によって試験内容や試験の流れは異なりますが、まずはエントリーシートを提出します。その後に、書類選考がおこなわれます。書類選考が通り、二次選考~最終選考までクリアすると内定という流れです。

また、パイロットにとって英語力は必要不可欠のスキルです。JALやANAの応募資格に「TOEIC●点以上」などの記載はありませんが、選考ステップの中には英会話試験があります。そして、訓練期間中には海外へ行き、教官と英語でコミュニケーションをとる機会が多いので、「TOEIC 700点」程度の英語力は必須といえます。スカイマークの応募対象は、「TOEIC 700点以上」「IELTS 5.5以上」「TOEFL iBT 75以上」が目安となります。

航空大学校に進学し、パイロットに

難易度: ★★★★

2つ目の方法は、航空大学校に進学し、パイロットになることです。そもそも航空大学校とは、国が設立した唯一のエアラインパイロットの養成機関です。卒業生の就職先は国内航空会社パイロットの約40%を占めています。事業用操縦士免許の取得にかかる費用のほとんどを国や航空会社が負担しているため、学生側の負担は少ないです。

免許取得にかかる2年間の授業料が約360万、食費・寮費が約150万円の合計約510万円が実質負担額になります。免許取得の方法としては自社養成パイロットの次に安くパイロットになれるため、費用的にはお得です。募集人数は108名で、合格倍率は7〜9倍(合格率約12%)となっております。こちらの方法も超難関となっており、学科試験の準備には特に力を入れなければいけません。学科試験の問題はセンター試験レベルの問題が出題されます。受験生の中には、東大や京大の方も多く、周りのレベルが高いので、狭き門となります。

対象者は、四年制大学に二年以上在籍し、全修得単位数が62単位以上の方、短大または高等専門学校を卒業した方となります。

受験の流れは以下の通りです。

1. 出願書類手続き
2. 受験票の交付
3. 第一次試験: 英語(筆記、リスニング)、総合(筆記)
4. 第二次試験: 身体検査A(心理適性検査を含む)、身体検査B(脳波検査)
5. 第三次試験: 面接試験及び飛行訓練装置による操縦適性検査
6. 入学者の選抜
7. 合格者の発表

入学検定料を納入後、出願書類を提出します。受験票を受け取り、第一次試験を受け、合格した方のみ第二次試験、そして、第三次試験を受けます。第一次試験の試験時間は、英語90分、総合120分となります。第二次試験の身体検査については、第1種航空身体検査基準を踏まえたとても厳しい検査がおこなわれ、身体検査の結果及び第一次試験の結果を総合的に勘案し判定されます。

無事に第三次試験を終えて、最終合格者には、合格通知とともに入学手続関係書類が送られますので、指定された期間内に入学料の納付を含む入学手続きをおこないます。入学料、授業料、寄宿料等は下記の通りです。

入学料282,000円
授業料668,000円(宮崎学科課程)
802,000円(帯広フライト課程)
802,000円(宮崎フライト課程)
936,000円(仙台フライト課程)
寄宿料月額1,500円
光熱水料、食費等実費
航空大学校の入学料、授業料、寄宿料等

私立大学のパイロット養成コースに進学

難易度: ★★

3つ目の方法は、私立大学のパイロット養成コースに進学し、パイロットになることです。私立大学のパイロット養成コースとは、パイロット不足が不安視されたことをきっかけに、航空会社が私立大学でのパイロット養成を計画し、東海大学から始まり、桜美林大学・崇城大学・法政大学と広がっていきました。自社養成や航空大学校と比べると費用は高額です。学校により、費用は異なりますが、4年間で1,500〜2,600万円、必要経費や生活費を含めると4年間で2,200〜3,300万円ほどが費用としてかかります。

費用は高いものの、各大学には、学費の負担軽減を目的としたパイロット奨学金制度があります。例えば、JALが設立した「日本の翼 育英奨学金」では、訓練生の応募希望者最大30名に、返済の必要ない奨学金として一人当たり500万円が支給される制度があります。また、「未来のパイロット奨学金」は、返済型の奨学金制度で、最大〇〇万円借りることが可能です。募集人数は、各大学で異なりますが、最大3〜5名です。

自社養成や航空大学校の試験と比べて、難易度は大きく下がります。合格倍率は2〜7倍となっています。大学によって異なりますが、受験の流れとしては、以下の通りです。

1. 応募資格
2. 出願書類手続き
3. 受験票の交付
4. 第一次選考(書類審査)
5. 第二次選考(面接、操縦適性検査、航空身体検査)
6. 入学者の選抜
7. 合格者の発表

大学名学部・学科・コース偏差値
桜美林大学フライト・オペレーション(パイロット養成)コース35.0〜45.0
東海大学工学部 航空操縦学専攻35.0〜65.0
芝浦工業大学工学部47.5〜60.0
崇城大学工学部 宇宙航空システム工学科37.5〜50.0
工学院大学先進工学部 機械理工学科50.0〜57.5
法政大学理工学部 機械工学科 航空操縦学専修52.5〜65.0
千葉科学大学航空技術危機管理学科 パイロットコースBF〜47.5
第一工科大学航空工学部 航空工学科BF〜35.0
パイロットを目指せる私立大学一覧

まずは願書を出願する前に、応募資格を満たす必要があります。多くの学校は、第一種身体検査の基準を満たしている証明書の提出を求められます。航空身体検査を受けることができる医療機関は認可を受けた指定医療機関です。また英語能力証明が必要となりますが、各大学条件が異なりますので、志望する大学の条件を早めに確認をして、準備をしておくことをおすすめします。

応募資格が確認できましたら、入学検定料を納入後、出願書類を提出します。受験票を受け取り、第一次試験を受け、合格した方のみ第二次試験を受けます。第一次試験は書類審査・学科試験です。受験科目に指定がある大学もありますので、しっかりと確認しておきましょう。第二次試験は、面接、操縦適性検査、航空身体検査です。面接では、日本語面接と英語面接があります。最後に、インターネットで合否の結果を確認し、合格者は指定された期間内に入学料の納付を含む入学手続きをおこないます。

私立大学のパイロット養成コースは普通大学と同じく、4年で卒業です。大学新卒で入社して訓練を開始する自社養成と比べると、2〜3年早くエアラインパイロットとして活躍できる可能性があるので、最終的な生涯賃金は私立大学のパイロット養成コースの方が高くなります。

フライトスクール・航空留学

難易度: ★★

4つ目の方法は、フライトスクール・航空留学に行くことです。フライトスクール・航空留学とは、パイロットに必要な免許取得をサポートする学校のことです。訓練費を抑えるために、アメリカをはじめとする海外で初期訓練をおこない、帰国後、事業用訓練〜就活までのサポートがあります。訓練費は約1,500万円ほどで、海外での滞在費&生活費、日本での寮費&生活費を含めると、約2,000万円ほどです。1年〜1年半ほどで免許取得ができるので、航空大学校、私大のパイロットコースと比較して、早くに就職が可能となります。

フライトスクール・航空留学の流れは以下の通りです。

1. 日本にて学科試験の勉強
2. フライトスクールに入学
3.海外へ移動、訓練開始
4. 学科試験、実技試験
5. 日本に帰国し、ライセンスの切り替え
6. 日本で事業用訓練開始
7. 学科試験、実技試験

まずは学科試験の勉強を始めます。試験では口述試験がありますので、しっかりと学習しておきましょう。海外へ移動する半年ほど前から学習を始めることをおすすめします。海外へ移動後、教官との同乗飛行、単独飛行をふまえて、2〜3ヶ月ほど訓練をします。学科試験と実技試験に合格すると、免許を取得することができます。日本へ帰国し、ライセンスの切り替えをおこないます。日本の学科5教科のうち1つの「法規」に合格して、書類申請することで、ライセンスの切り替えが完了です。その後、プロのパイロットになるため、6ヶ月〜ほど事業用訓練をおこないます。学科試験と実技試験に合格すると、事業用免許を取得することができます。

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自衛隊・海上保安庁パイロットからの転職

難易度: ★★★★★

5つ目の方法は、自衛隊または海上保安庁のパイロットになった後に、民間航空会社(エアライン)に転職して、パイロットになることです。こちらの方法は、エアラインパイロットが大幅に不足した高度経済成長の時代に、数多くおこなわれていました。しかし現在では、退職することも、民間航空会社に転職することも、簡単には出来ない仕組みとなっています。パイロットになるために必要な事業用免許取得の費用を無料で会社が養成をしてくれるので、国家公務員の転職防止のために、自衛隊または海上保安庁のパイロットが、自己都合で退職した場合、2年間はエアラインへ転職ができない制度が存在し、各航空会社も積極的に採用ができないようになっています。こちらの制度に該当しない「割愛制度」という一定年齢以上の自衛隊パイロットを民間航空会社などで活用する制度がありますが、転職できる確率はかなり低いです。

パイロットになるための5つの方法まとめ

パイロットになるための5つの方法をご紹介しました。そこで、それぞれの方法の難易度、かかる費用、どのような人が向いているのか、下記にまとめてみました。

種別難易度費用向いている人
自社養成枠★★★★訓練費用がかからず給料がもらえる学力や思考力に優れている方、パイロットになりたいという強い意志を持っている方
航空大学★★★★約510万円学力や思考力に優れている方、パイロットになりたいという強い意志を持っている方
私大パイロット養成★★約2,200〜3,300万円学費や費用は高いものの、リスクを減らしてパイロットを目指したい方
フライトスクール・航空留学★★約2,000万円最短で免許を取得したい方、日本だけでなく海外のエアラインパイロットにも興味がある方
防衛省・海保から転職★★★★★約600万円(計器飛行証明の免許取得)エアラインに限定せず、パイロットを目指したい方
パイロットになるための5つの方法まとめ

一番費用を抑えることができるのは、自社養成の採用試験に合格することですが、100人に1人が合格できるという超難関です。採用試験の準備や対策を入念におこなう必要があります。

自社養成枠の次に費用を抑えることができる航空大学も、100人に12人が合格できる超難関です。続いて、私立大学のパイロット養成コースは、自社養成や航空大学と比べて、費用は高額ですが、難易度は大きく下がります。航空大学と比べて2年早く就職が可能です。

フライトスクール・航空留学も同様に費用は高いものの、最短で免許を取得することができます。就職が早いほど、最終的な生涯賃金は高くなります。防衛省・海上保安庁パイロットになるための訓練費用はかかりません。給料をいただきながら「事業用免許」の取得ができます。ただ、エアラインの就職には、「事業用免許」に加えて「計器飛行証明」の免許が必須となり、約600万円ほどの費用がかかります。そして、転職できる確率はかなり低く、確実に転職できる保証もないので、エアラインパイロットを目指す方法としてはおすすめしません。

アマチュアのパイロットになる方法

それでは続いて、アマチュアのパイロットを目指す方法に関して説明していきます。アマチュアのパイロットになるには、自家用操縦士免許を取得しましょう。パイロットの免許は、車の免許と同様に、商用と普通で免許の種類が異なります。自家用免許とは、自動車でいうところの「普通免許」にあたるもので、個人の趣味としてフライトを楽しむことができますが、商用の飛行はできません。

自家用免許を取得する一般的な流れとしては、下記の3ステップです。

ステップ1:フライトスクールの入学
ステップ2:フライトスクールでの訓練
ステップ3:学科試験・実技試験の合格

フライトスクールに入学すると、まずは身体検査を受けることが義務付けられています。自家用操縦士免許を取得する場合には、第二種航空身体検査証明書が必要です。航空身体検査で問題がなければ、次は訓練を行います。実技試験を申請するまでに以下の受験資格を満たしておくことが必須で、下記の基準を満たすように訓練を実施します。

自家用操縦士免許取得の受験資格

スクールでの訓練を終え、基準をクリアできれば、学科試験&口述試験&実技試験を受けます。晴れてすべての試験に合格すると、自家用操縦士免許を取得することができます。

ユニバーサルエアーでは、免許取得までに必要な手続きから就職までの手厚いサポートを行なっております。自家用操縦士の免許取得までの期間は2〜3ヶ月で、費用は320万円〜。生活スタイルなどに合わせたカリキュラムを準備しており、自分に合ったコースを選ぶことができます。ご興味のある方は、下記のURLから資料のご請求をしていただけます。

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エアラインパイロットの働き方と年収

続いて、エアラインパイロットの働き方と年収をご紹介します。それでは詳しく見ていきましょう。

エアラインパイロットの働き方 〜1ヶ月のスケジュール〜

パイロットは、必ずしも決まった航路を往復するのではなく、国際線・国内線ともに乗務します。国内線の場合は、日帰り〜3日滞在します。また、大きく分けて午前中から夕方のフライトに乗務するパターンと、お昼から夜のフライトに乗務する2パターンがあり、時間帯やどの便になるかによって、勤務時間は大きく異なります。国際線の場合は、渡航先で1〜2日滞在後、復路便に乗ります。それでは、パイロットの1ヶ月のスケジュール例を見てみましょう。

エアラインパイロットの1ヶ月のスケジュール例
全日本空輸株式会社

パイロットの仕事は、ただ飛行機を操縦するだけではありません。乗務の1時間前から、その日の最新の天候や運航に関するあらゆる情報を確認して、飛行計画を立てるところから始まります。飛行機に乗り込んでからは、離陸までの限られた時間で、コックピットのセッティングや外部点検、作動テストなどをおこないます。飛行中は自動操縦を活用しますが、常に想定されるリスクに備えながら、責任を持って安全に飛行機を運航します。着陸後にはフライトの報告をおこない、1日の業務が終了となります。

エアラインパイロットの年収

航空会社のパイロットは、トップクラスの収入が得られる職業といわれていますが、実際の年収はどのくらいなのでしょうか。詳しくみていきましょう。

会社名平均年収
JAL約2,020万円(2020年)
ANA約1,934万円(2013年)
スカイマーク約1,381万円(2023年)
ソラシドエア約1,103万円(2021年)
スターフライヤー約1,300万円(2023年)
参照:各社有価証券報告書

ANAのパイロット平均年収は、2013年の「有価証券報告書」までにしか記載がなかったため、現在の平均年収とは大きく異なる可能性があります。厚生労働省が公表しているパイロット全体の平均年収は1,600.3万円です。JALやANAの大手航空会社のパイロットの平均年収は、全体平均よりも約300万円〜400万円高く、スカイマークやソラシドエアなどの格安航空会社のパイロットの平均年収は、全体平均よりも約200万円〜500万円低いということがわかります。

パイロットの年齢別の年収グラフ
参照:厚生労働省(2024年度)

また、年齢別の平均年収をみてみると、年収のピークは55〜59歳で2,500万円を上回っており、30代後半でパイロット全体の平均である1,600万円に到達するということがデータからみてとれます。

今からなっても遅くない?パイロットの将来性と需要

航空業界への転職または就職を目指すにあたって、新型コロナウイルスの影響で、航空需要が低下してしまったことにより、航空業界の将来性に不安を感じる人もいるかと思います。なので、パイロットの今後の将来性と需要について、解説していこうと思います。

今後のパイロット需要

新型コロナウイルスの影響により、一時は世界的に航空需要が低下してしまったものの、旅客数は急速に回復傾向にあります。日本政府観光局によると、2023年12月に日本を訪れた外国人観光客は推計で、273万4000人でした。コロナ流行前の2019年と比べて、約8割まで回復しています。また、2023年通年の外国人観光客は合計で2506万6100人でした。2022年と比べて6.5倍に増えています。国土交通省によると、2023年にはコロナ禍後の航空需要の急回復・将来の担い手不足に備えて、旅客機のパイロット資格を取得するのに要する期間を3ヶ月ほど短縮する方針を固めました。よって、今後も航空業界の利益回復と「航空旅客需要」の増加が続くことが期待されています。

さらには、航空業界の大きな課題の1つである「2030年問題」で、ますます需要が高まり、さらなる年収アップも見込まれています。パイロット不足が深刻化している今、これからパイロットを目指す方にとっては大きなチャンスです。

パイロットの将来性

近年では、自動車の自動運転技術などが注目されていますが、AI技術がさらに進歩すれば、パイロットが不要となり、無人で飛行機が飛ばせるようになるのではないか、とAIによる影響を心配する方もいるのではないでしょうか。

結論から言いますと、パイロットが必要ではなくなるほど、自動化が進むまでには、相当時間がかかるといわれています。車は自動運転にエラーが起きた場合、停止することで大きな事故を防ぐことができますが、飛行機は空を飛んでいるため、何かが原因で自動操縦が止まってしまうと墜落し、大きな事故を引き起こす可能性があります。そのため、操縦の大部分が自動運転に変わることがあっても、安全面やトラブル時の対処など、まだまだ不安や問題が多く、パイロットがいなくなるというのは考えにくいです。

パイロットに向いているのはこんな人&求められる資質

つぎに、一体どのような人が、パイロットに向いているのでしょうか。パイロットに必要な資質についてご紹介します。

常に健康な身体

パイロットであるためには「常に健康な身体」であることが大切です。最低でも半年に一回は航空身体検査があるので、定められた基準以上でなければ、この仕事を続けることができません。常日頃から高い健康意識が必要になります。

冷静な判断力と責任感

「冷静な判断力と責任感」です。パイロットは、自らの判断ミスが命取りになる仕事なので、どのようなトラブルや緊急事態にも、的確に対処できる冷静な判断力と責任感が必要です。乗客全員の命を預かっていることの重みを感じ、常に想定されるリスクに備えながら、責任を持って安全な飛行に努めなければなりません。

協調性

「協調性」もパイロットには必要です。現在、旅客機や貨物機のほとんどはパイロットが2人、長距離の場合は交代用に3人ほどで運航しており、安全なフライトのためには、機長と副操縦士が協力し合うことは、とても重要になります。ただ操縦技術があればいいわけではなく、一緒に働いている人と上手くやっていける協調性が求められます。

パイロットとしての強い意識

そして最も大事なのは、「パイロットとして生計を立てるんだという強い意識」が必要です。お金を目的に目指すのは、おすすめしません。訓練期間も長く、「事業用操縦士免許」を取得するためのハードルも高く、多くの勉強時間が必要になります。数多くの生徒様を見てきましたが、お金だけを目的にしている人はうまく行かず、空を飛ぶことが好きではないと続かない仕事です。

まとめ【パイロットになるならユニバーサルエアー】

パイロットという仕事は、エアラインパイロットの他にも、小型飛行機やヘリコプターを利用した報道の取材、上空からの遊覧、ドクターヘリ、災害ヘリなど、さまざまな業務があります。パイロットの仕事に就くためには、訓練を修了した後、国家試験を受けて、免許を取得する必要があります。今回ご紹介した「パイロットになる5つの方法」それぞれの違いを理解した上で、将来の目標や現在の状況、予算などを考慮して、自分に合った方法で憧れのパイロットを目指しましょう。

ユニバーサルエアーでは、パイロットになるための「事業用操縦士免許」取得のサポートをおこなっています。日本より機体のレンタル代、保険料、駐機代が圧倒的に安いアメリカで訓練を実施することで、日本で免許取得を目指すよりお安い金額かつ早い期間で取得することが可能です。興味を持った方は下記のURLから資料のご請求をお願いいたします。
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