飛行機免許を取得してみたい、エアラインパイロットとして活躍したいと思っている中で下記のような悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
- 「セスナで空を飛びたい…免許の取得には実際いくらかかるんだろう?」
- 「子供の頃の夢だったパイロットになりたいけど、就職するためには何が必要で、どれくらいの金額がかかるの?」
ネットでの情報も少ないですし、サイトによって金額にばらつきがあり、いまいちイメージが湧いていない人も多いですよね。この記事では、航空業界でフライトスクールの運営をおこなっている著者が上記のような疑問から、今までの知見を活かして下記のような疑問までを解消します。
- 趣味でフライトを楽しむための飛行機免許の取得にかかる費用
- エアラインパイロットになるために必要な飛行機免許の取得にかかる費用
- 免許取得後に飛行機を操縦するためにかかる費用
記事を読むことで、パイロットを目指したり、趣味でフライトを楽しんだりするために必要な飛行機免許を取得する上での疑問が解消され、目標を叶えるための次の行動を起こすことを実現します。
飛行機免許は大きく3種類ある
飛行機免許の種類は大きく分けて3種類。自家用操縦士免許・事業用操縦士免許・定期運送用操縦士免許とそれぞれ区別された資格が存在します。
趣味でフライトを楽しみたいなら「自家用操縦士免許」
自家用操縦士免許とは、趣味として個人的にセスナなどの小型飛行機の操縦をするための免許です。他者から報酬を得るなどの、事業目的の飛行はできませんが、無償であれば、友達や家族を乗せて飛ぶことができます。小型飛行機を購入し、自身の操縦で旅行や出張をすることも可能です。
プロのパイロットになるなら「事業用操縦士免許」
事業用操縦士免許とは、ビジネス目的で使用する場合や、航空会社で副操縦士として、飛行機の操縦をするために必要な免許です。仕事としてプロのパイロットを目指したいという方は、自家用の免許を取得した後で、事業用操縦士免許を取得する必要があります。
就職後に取得する「定期運送用操縦士免許」
定期運送用操縦士免許とは、飛行機の定期便を機長として操縦するための国家資格です。操縦士の最上位と言われており、もっとも取得が困難となっている免許です。こちらは1,500時間以上の総飛行時間が必要となっており、就職後に何年もの飛行訓練を経てから取得するのが一般的です。
自家用飛行機免許の取得にかかる費用
自家用免許は国内で取得する方法と海外で取得する方法があり、それぞれでかかる費用が違います。日本では約695万円〜1,092万円、アメリカでは約426万円〜589万円ほどが訓練費の相場になります。
日本 | 約695万円〜1,092万円 |
アメリカ | 約426万円〜589万円 |
一般的に海外では、機体レンタル費用が安いため、日本で取得するよりも安く免許取得が可能と言われています。まずは、日本でかかる費用をみていきましょう。
国内のフライトスクールでかかる費用:約695万円〜1,092万円
国内のフライトスクールの場合、約695万円〜1,092万円ほどかかります。これらの訓練費用の内訳は下記になります。
- 入学金
- 教材費
- 座学訓練費
- 飛行訓練費
- 機体のレンタル費
- その他費用(燃料費・保険代・空港利用料など)
それでは、各項目でかかる金額に関して詳細をみていきましょう。
項目 | 単価 | 回数 | 費用 |
---|---|---|---|
入学金 | 15〜50万円 | 1回 | 15〜50万円 |
教材費 | 20〜30万円 | 1回 | 20〜30万円 |
座学訓練費 | 0.5〜1万円/時間 | 80時間 | 40〜72万円 |
飛行訓練費+機体レンタル費用 | 6〜9万円/時間 | 100時間 | 600〜900万円 |
その他 費用 | 20〜40万円 | 1回 | 20〜40万円 |
合計 | 695万円〜1,092万円 |
入学金にかかる費用:約15万円〜50万円
フライトスクールによって異なりますが、入学金の相場は15〜50万円になります。下記フライトスクールでは、48万円、15万円。22万円と入学金が設定されております。
教材費にかかる費用:約20万円〜30万円
教材費の相場は、約20万前後をみておいたほうがいいでしょう。
座学訓練費にかかる費用:約40万円〜72万円
座学訓練費も同様にフライトスクールごとに大きく異なります。下記のフライトスクールでは、8,481円/時間、5000円/時間、7700円/時間と設定されております。そのため、1時間の料金は約5000〜1万円ほどということがわかります。
飛行訓練費+機体レンタル費用にかかる費用:約600万円〜900万円
日本での飛行機免許にかかる費用が海外と比較して高くなる理由は、この飛行訓練費用にあります。日本の実技試験は難しく、海外と比べてそもそも飛行訓練時間が長くなることと、海外に比べて保険代や駐機代、燃料費が高いため、機体のレンタル費用も高くなることで、飛行訓練にかかる費用が高くなってしまいます。
実際に、日本で資格取得するために必要な飛行訓練時間は一般的に約100時間と言われています。一方、アメリカですと約60時間ほどと約半分です。また、1時間あたりの機体レンタル費用も日本は約6〜9万円ほどですが、アメリカですと約3〜4万円と安いです。
したがって、再掲になりますが日本では下記の相場金額となります。
項目 | 単価 | 回数 | 費用 |
---|---|---|---|
入学金 | 15〜50万円 | 1回 | 15〜50万円 |
教材費 | 20〜30万円 | 1回 | 20〜30万円 |
座学訓練費 | 0.5〜1万円/時間 | 80時間 | 40〜72万円 |
飛行訓練費+機体レンタル費用 | 6〜9万円/時間 | 100時間 | 600〜900万円 |
その他 費用 | 20〜40万円 | 1回 | 20〜40万円 |
合計 | 695万円〜1,092万円 |
アメリカのフライトスクールでかかる費用:約281万円〜375万円
アメリカのフライトスクールの場合、約426万円〜589万円の費用がかかります。また、アメリカの訓練のため、下記の費用が加わります。
- VISA、I-20、TSAなど海外で訓練を実施するための申請手続き
- 宿泊費
- 往復の航空券
- 海外保険料
項目 | 単価 | 回数 | 費用 |
---|---|---|---|
入学金 | 20〜30万円 | 1回 | 20〜30万円 |
教材費 | 10〜20万円 | 1回 | 10〜20万円 |
座学訓練費 | 1万円/時間 | 50時間 | 50万円 |
飛行訓練費+機体のレンタル費用 | 3〜4万円 | 60時間 | 180〜240万円 |
その他 費用 | 20〜40万円 | 1回 | 20〜40万円 |
アメリカ訓練に必要な手続き | 20〜30万円 | 1回 | 20〜30万円 |
往復の航空券 | 10万円 | 1回 | 10万円 |
海外保険 | 2〜3万/月 | 3ヶ月 | 6〜9万円 |
宿泊費 | 0.5〜1万円/日 | 90日 | 45〜90万円 |
合計 | 426万円〜589万円 |
国内のフライトスクールと比べて、入学金や教材費、座学訓練費はそれほど変わらないものの、多額の費用がかかってしまう機体レンタル費用は約2分の1〜3分の1ほど、最終的な合計も約2分の1の金額となっています。ただ、これらの費用はドル円の相場の影響をうけるため、円安傾向のときは費用はあがる可能性はございます。
ユニバーサルエアーでは、アメリカにて安く免許を取得したい方にへ、飛行機免許取得サポートを行っていますので、気になった方は下記より資料請求をお願いします。
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<日本 vs アメリカ>自家用の飛行機免許にかかる総費用
日本とアメリカそれぞれでかかる訓練費は下記のようになり、アメリカで取得する方が安く済むということがわかりました。
日本 | 約695万円〜1,092万円 |
アメリカ | 約426万円〜589万円 |
アメリカのフライトスクールを選ぶ大きなメリットとして、費用の安さにあります。アメリカでは、飛行機などの航空機は日本ほど特別な乗り物ではありません。飛行機のレンタルや中古販売が、一般的に行なわれているので、機体レンタル費用が安く済むというのが1つの理由です。そのため、訓練費は滞在費などを含めても、日本と比べて費用をかなり抑えることができます。
ユニバーサルエアーでは、免許取得までに必要な手続きから就職までの手厚いサポートを行なっております。自家用操縦士の免許取得までの期間は2〜3ヶ月で、費用は320万円〜。生活スタイルなどに合わせたカリキュラムを準備しており、自分に合ったコースを選ぶことができます。飛行機免許の取得をお考えの方やご興味のある方は、下記のURLから資料のご請求をしていただけます。
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以上、自家用飛行機の免許取得にかかる費用を詳しく解説していきました。次に、免許取得の方法をみていきましょう。
自家用飛行機免許の取得方法
受験資格
免許を取得するためには、学科試験と実技試験に合格する必要がありますが、実技試験を申請するまでに以下の受験資格を満たしておくことが必須です。
健康診断
まずは、操縦練習許可書を国土交通省に提出し、続いて航空身体検査証明を取得する必要があります。主な検査内容としては、
・航空工学
・航空気象
・空中航法
・航空通信
特に「視力」は非常に重要で、普段の視力測定のほかに、眼圧の測定や遠近感の検査、色覚の関する検査など、細かく実施されます。
「航空特殊無線技士」資格の取得
この資格の取得方法は、年に3回ほど行なわれている試験に合格する、もしくは養成過程に参加して修了試験に合格すれば取得が可能です。
資格試験
試験内容は以下の通りです。
学科試験:
・航空工学
・航空気象
・空中航法
・航空通信
・航空法規
実技試験:
・運航に必要な知識
・飛行前作業
・飛行機および場周経路における運航
・各種離陸および着陸ならびに着陸復行および離陸中止
・基本的な計器による飛行
・空中操作
・野外飛行および形式の特性に応じた飛行
・異常時および緊急時の操作
・航空交通管制機関等との連絡
・総合能力
まずは、学科試験と航空無線試験を受けます。合格すると口述試験と実技試験です。晴れてすべての試験に合格すると、自家用操縦士免許を取得することができます。
自家用飛行機免許を取得したら待っている生活
自家用飛行機の免許を取得すると、どのような生活が待っているのでしょうか?また、飛行機を操るという夢を追求する一方で、パイロットとしての生活はどのように変わるのでしょうか?
自家用飛行機免許は、自分だけの飛行機を操る自由と冒険を手に入れるチケットです。あなたの生活は劇的に変わるかもしれません。例えば、週末には友達と一緒に遊覧飛行をしたり、近くの空港までディナーなどといったことができます。さらには、旅行にいくときや、遠くの友人や親戚を訪ねるときにも、移動時間を含め、一段と特別なものに感じることができます。ビジネスでは、顧客との会議や、地方での業務もより手軽になります。
なにより、自家用飛行機免許を持つことで得られる最大の恩恵は、飛行の喜びそのものです。地上から離れ、雲の上を飛びながら美しい風景を眺めることは、一度体験したら忘れられない経験となるでしょう。
そんな夢のマイ飛行機を所有するにはいったいどれほどの費用がかかるのか、さっそくみていきましょう。
ご自身で飛行機を購入する場合にかかる費用
すべての航空機は、タイプや機能などによって価格が異なります。新しい飛行機の価格は数千万円から数億円以上までさまざまです。下記は、おおよその目安となる価格です。
・セスナ172スカイホーク(4座席の単発機):約3,000万円〜4,000万円
・セスナ ターボステーショネア HD(6座席):約7,000万円
また、中古の飛行機を購入するという手段があります。中古の飛行機も同様に、タイプや状態、年齢などによって価格が異なり、新品よりも価格範囲は幅広いです。数百万円から数千万円となります。
飛行機の維持にかかる費用
維持費の内訳としては、大きく整備代、保険代、駐機代+燃料費の3つに分けられます。今回は、移動目的の自家用ジェット機ではなく、趣味でフライトを楽しむ方がマイ飛行機を所有した場合にかかる年間の維持費をまとめてみました。
維持費 | 内訳 | 金額 |
---|---|---|
整備代 | 飛行時間管理+書類管理 対空検査費用 無線検査費用 | 24万円/年 65万円/年 20万円/年 |
保険代 | 搭乗者+第三者賠償保険 | 50万円/年 |
駐機代+燃料費 | 駐機代 燃料費 | 120万円/年 30万円/年 |
合計 | 310万円/年 |
このように、小型セスナを所有し、年20時間フライトする場合、年間の維持費は約310万円ということになります。
レンタル飛行機を利用する場合の費用
飛行機のレンタル料金は、区間や日程、機種によって料金が決まります。レンタル会社や地域によっても異なるので、具体的な料金はレンタル会社に問い合わせてみると良いでしょう。
また、飛行クラブに参加をすると、クラブが所有する飛行機を割安な料金で利用することができます。下記ウェブサイトでは、一般的な小型飛行機(セスナ 172)のレンタルは、1時間あたり約22,000円とのことです。料金には通常燃料費が含まれていることが多いです。
事業用飛行機免許の取得にかかる費用
事業用免許を取得する場合、アメリカで自家用免許を取得すると同時に、機長時間を稼ぐ訓練をした上で、日本で事業用訓練を実施する、という流れが一般的です。なぜなら、自家用免許はアメリカで取得する方が費用を抑えることができるからです。
アメリカで約800万円の訓練費(自家用免許+機長時間付け)合計150時間ほどのフライトタイムを作った後、日本にて約500万円ほどの追加訓練費が必要となります。また、エアラインの就職には、「事業用免許」に加えて「計器飛行証明」の免許が必須となり、約600万円ほどの費用がかかります。そのため、エアラインの就職要件を満たす資格取得にかかる費用は、合計すると約2,000万円ほどの費用が必要となります。
プロを目指す!事業用飛行機免許の取得方法
事業用操縦士免許を取得するには、下記の飛行時間に関する要件を満たさなければいけません。
学科試験では、航空工学や気象についての知識、空法や通信についての試験をします。実技試験では、自家用操縦士免許と同じく知識や操縦の技術の試験をします。また、機長として飛行する際に「航空無線通信士」「第1種航空身体検査」が必要となります。
受験資格
身体検査
第1種航空身体検査は指定された医療施設で行われます。年に1回の更新が必要となります。
資格試験
試験内容は以下の通りです。
学科試験:
・航空工学
・航空気象
・空中航法
・航空通信
・航空法規
実技試験:
・外部視認飛行
・野外飛行
学科試験、口述試験、実技試験に合格すると事業用操縦士免許を取得することができます。
パイロットの年収から考える事業用免許の魅力
航空会社のパイロットは、トップクラスの収入が得られる職業です。「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、パイロットの平均年収は、1,600.3万円でした。下記のデータをみると、年収のピークは55〜59歳で2,500万円を上回っていることがわかります。また、パイロット全体の平均年収である1,600.3万円ですが、その年収額には30代後半で到達するということも下記データからみてとれます。免許取得に1,000万円以上の訓練費用がかかってしまうものの、その後の年収を考えると価値は十分にあるといえます。
訓練費が用意できない場合も免許取得が可能!?
パイロットになるには、多額の費用が必要になるということがよくわかりました。「免許を取得する費用がなく、経済的に難しい…」「費用はどのようにして用意すればいいの?」という方も多いでしょう。そこで、現在の貯金から費用をまかなうことが難しい場合、教育ローンを利用するという方法があります。
教育ローンは、学生の教育費に利用するイメージが強いかもしれませんが、社会人が働きながら学ぶ場合でも利用することが可能です。教育ローンの手続きは2週間程度かかるのが一般的です。
ローンの返済は発生してしまいますが、将来的には支出をはるかに上回る収入を得ることができます。実際に、働きながら学べる教育ローンの利用で飛行機に限らず、航空機操縦免許の取得をされる方というのは珍しくありません。
そこで、いくつかの教育ローンサイトをまとめてみました。
りそな銀行:https://www.resonabank.co.jp/kojin/edu/?bank=rb_unite
JAバンク:https://www.jabank.org/loan/kyoiku/
三井住友銀行:https://www.smbc.co.jp/kojin/mokuteki_loan/kyouiku_m/
楽天銀行:https://www.rakuten-bank.co.jp/loan/education/
これ以外にもイオン銀行や三菱UFJ銀行など、さまざまな民間金融機関の教育機関があります。それぞれ違った条件や特徴があるので、ご自身にあった教育ローンを調べて選ぶと良いでしょう。
まとめ【飛行機免許ならユニバーサルエアー】
飛行機免許の取得にかかる費用はハードルがあるものの、長い目で見ると、トップクラスの収入が望める非常に魅力的な職業です。プロとしてだけでなく、趣味としても、夢のある資格だと思います。パイロットは「2030年問題」で今後ますます需要が高まり、さらなる年収アップも見込まれています。パイロット不足が深刻化している今が、大チャンスです。
パイロットになるためには、技量や飛行経験以上に大切なのが、人格です。長いフライトを狭い空間で一緒に過ごすので、人格はとても重要視されます。ユニバーサルエアーでは、2人1組で訓練を一緒におこなうバディ制度を設けています。人との向き合い方や、チームで取り組むことを、訓練の段階から準備することによって、パイロットへの道を大きくリードすることができます。ご興味をお持ちの方は、下記のURLから資料のご請求をしていただけます。
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