憧れの仕事の1つでもあるヘリコプターのパイロット、ただ、ネット上の情報も少なく、調べても詳しい情報がでてこないことも多いのでは?今回は、実際に自分の仕事とする上で気になる年収から、ヘリパイの仕事内容、必要資格や将来性まで徹底的に解説していきます。

気になるヘリコプターパイロットの平均年収

ヘリコプターパイロットの平均年収は800〜900万円ほどです。業界は慢性的な人員不足のため、日本の平均年収と比較すると高い傾向にあります。ただ、パイロットになりすぐに平均年収をもらうのは難しく、駆け出しは約400〜500万円ほどで、熟練になると1,000万円を超える年収になります。

パイロット業界では、スキルは飛行時間で判断されます。そのため、年収を上げるためには、最初は駆け出しのパイロットとして、比較的低い年収にて、総飛行時間を積み上げる必要があります。総飛行時間が増えてくと、役職がついたり、転職することで大きく年収を上げることが可能です。

駆け出しのパイロットの年収は400〜500万円ほど

駆け出しのパイロットの年収は、400〜500万円ほどになります。仕事内容としては、フライトスクールの教官、遊覧飛行、車の入れない場所への物資輸送、報道取材のパイロットなどになります。高いスキルを必要としない仕事が中心のため、その分、年収としても低くなる傾向にあります。

参考までに、年収も記載している求人は下記のように存在しております。

求人ボックス 年収例その1
求人ボックス 年収例その2
求人詳細 年収例その3

熟練のパイロットの年収は1000万円超え、最大2000万円も!

熟練のパイロットの年収は、1,000万円を超え、役職がつくと2,000万円近くまで目指すことは可能です。仕事内容としては、ドクターヘリ、県警や各都道府県の防災ヘリなど、人命のかかわる仕事などや、後輩パイロットの育成やマネジメントなど広範囲にわたります。

OpenWorkという企業の口コミサイトには、実際に1000万円を超える年収をもらっていた方の口コミが下記のように存在します。

勤務先・仕事内容:中日本航空株式会社 ヘリコプター操縦士
年収事例:55歳 1000万円
給与制度の特徴:仕事の量による歩合制

中日本航空 OpenWork

勤務先・仕事内容:川崎市 ヘリコプター操縦士
年収事例:中途採用入社16年目、52歳、航空係長、年収1100万円前後
給与制度の特徴:操縦士、整備士の特殊勤務手当は日額制で、出勤した日のみ支給対象となる。賞与は6月、12月の年2回。

川崎市 OpenWork

勤務先・仕事内容:海上自衛隊 ヘリコプター操縦士
年収事例:入社20年 3等海佐 年収900~1000万円
給与制度の特徴:勤続年数及び階級で給与は決定されるが、配当手当てが大きいため、他の職種の1.5倍~2倍の給与となる場合もある。(操縦士・艦艇等)

海上自衛隊 OpenWork

ヘリコプターパイロットの仕事内容と将来性

就職先としては、海上保安庁、国土交通省、消防庁、県警など公的機関の就職、報道社、ヘリコプターを所有しており遊覧飛行、物資輸送、航空撮影、農薬散布(最近はドローンに取って代わられることも)、報道取材などの航空使用事業を行う民間会社の就職になります。就職先からも分かる通り、仕事内容としては下記のようなものになります。

・夜景、自然などをお客様に見せる遊覧飛行
・航空写真や報道取材をするためのフライト
・車の入り込めない場所に物資を輸送するためのフライト
・人命救助やレスキューのためのフライト

活躍の場は多いものの、ヘリコプターパイロットの年齢層は高く、人手不足は深刻化しています。団塊の世代の定年後は、さらにその傾向が進むとも言われており、ヘリコプター就職を目指す人には追い風が吹いています。

実際に、国が出している資料では、ドクターヘリパイロットは50歳以上が65.5%を占めており、将来の多量退職に伴い、若手操縦士の需要が拡大する可能性があると述べています。

ヘリコプター操縦士の年齢構成として40代後半以降の方が半数以上を占めています。将来の大量退職に伴い、中長期的には若手操縦士の需要が拡大する可能性あり。

ヘリコプター操縦士の養成・確保に関する関係省庁連絡会議とりまとめ 概要

ヘリコプターパイロットの将来性はあるの?自動操縦やドローンに変わるのか?

ヘリコプターパイロットを仕事にする以上、いつまで仕事としての需要があるか気になりますよね。確かに、上記省庁の資料にもある通り、農薬散布の仕事につく若手パイロットの数は年を負うごとに少なくなっており、ドローンに取って代わられることも多いです。また、近年の自動車の自動運転の進化もすごく、パイロットがすべて自動運転に切り替わってしまうと不安になる方も多いのではないでしょうか?

結論から伝えますと、ヘリコプターパイロットの仕事は当分なくなることはありません。個人的には少なくとも50年はなくなることはないだろうと考えています。1つ目の理由としては、ヘリコプターという乗り物の特性からです。車は自動運転にエラーが起きた場合、止まれば大きな事故を防ぐことができますが、ヘリコプターは空を飛んでいるため、何かが原因で自動操縦が止まってしまうと墜落し、大きな事故を引き起こす可能性があります。そのため、操縦の大部分が自動運転に変わることがあっても、パイロットがいないというのは考えにくいです。

2つ目の理由としては、技術的な問題です。ドローンは人員や大きな荷物を輸送することを前提に作られていません。仮にそのような大型のドローンが作られたとしても、まだまだ時間がかかります。また、自動運転も同様で、車は2次元(左右)ですが、ヘリコプターは3次元(上下左右)と処理するものが圧倒的に増えます。そのため、ヘリコプターの自動運転を開発するのにもおそらく長い時間を必要とするでしょう。

これらの理由により、ヘリコプターパイロットの需要がなくなることはまずありません。特に、災害が多い日本では防災ヘリコプターを増やすために、むしろ需要が増える可能性もあります。

ヘリコプターパイロットになるために必要な資格と学歴

ヘリコプターパイロットになるためには、ヘリコプターを操縦する資格が必要になります。趣味で操縦するのと仕事として操縦するのでは、免許が違い、「回転翼事業用操縦士免許」が必要になります。求人の応募条件をみると、このように「事業用操縦士免許」の資格が必要になります。

求人応募に必要な経験・資格の詳細

資格を取得するまでには、約1,000万円を超える訓練費と、1年を超える訓練期間が必要ですが、その後もらえる年収を考えると返済できる金額ではございます。
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また、必要な学歴としは「高等学校卒業以上」と高卒を条件としている会社が大半です。そのため、「大卒」でなくてもヘリパイを目指すことが可能です。大学に入る代わりに、一生モノの事業用免許の資格を目指す方もいらっしゃいます。

ヘリコプターのパイロットに向いている人

パイロットとしては、雨や風など天候の情報をふまえ、最適な操縦をするための決断力や判断力、あらゆる状況において最適な判断をするための適応力、操縦をし続けるために長期的に健康体で居続けるための自己管理能力、ミリ単位の繊細な機体コントロールをするための技術力などが必要になります。

それらは後からつけていくことも可能ですが、最も大事なのは、パイロットとして生計を立てるんだという強い意識が必要です。お金を目的にヘリコプターのパイロットを目指すのは、あまりおすすめできません。訓練期間も長く、「事業用操縦士免許」を取得するためのハードルも高く、多くの勉強時間が必要になります。数多くの生徒様を見てきましたが、お金だけを目的にしている人はうまく行かず、空を飛ぶことが好きではないと続かない仕事です。

まとめ

今回は気になるヘリコプターパイロットの平均年収に関して、実データなどを用いてご説明させていただきました。
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